この国のかたち

国際人としてのあり方を考えるときに、つねに立ち返るべき場所としてぼくには司馬遼太郎さんがいます。

もし、司馬さんが生きていたらーーというのは歴史雑誌によくあるテーマですが、もし、彼が生きていたら、今の日本をどう見ているだろう。

坂の上の雲や、竜馬がゆくをとりあげて、やたらと「日本人の誇り」を語るための枕詞として司馬さんを引用する人は多いですが、彼のデビュー作は「ペルシアの幻術師」、そして、その後、3作に渡って日本を舞台とする本を書くことがなかったことをどれほどの人がご存知だろうか。

司馬さんとその他大勢の日本の歴史作家を分ける最大の要素は、「司馬遼太郎は日本の作家ではなく、アジアの作家であった」という点にあります。

そして、ぼく自身は彼のさほど有名にはならなかった作品や対談集から日本のみならず、アジアの歴史について学びました。

これは、いま、海外で仕事をする毎日にあって、大きな財産となっています。

いま、日本をとりまくアジアの話が喧しいですが、司馬さんはこれを天国からいかが思うだろう、とふと思います。

彼が、大阪外語大でモンゴル語を専攻したのは今や有名な話ですが、こんな言葉も残しています:

『モンゴル語というウラル・アルタイ語の一派を学んだ実感は、私にとっては特別な経験だった。この貴重さは、たとえば生涯減ることのない電池を頭に入れてもらったようなものだと思っている。私は、日本の若いひとに、「朝鮮語を学びなさい」とすすめている。もし韓国の若い人に、日本語を学ぶべきか、と相談されたなら、ためらうことなく、「ぜひ。せめて第二外国語としてでも。--」と、すすめるだろう』

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成熟した大人がいない国、それが今の日本なのかもしれません。

というわけで、しばらくは、海外武者修行が続きます。

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