未来からの電話


2018年は最悪で最高の年でした。

「俺を助けてくれないか」

東京のカフェで妻とアイスコーヒーを飲んでいたら携帯に電話がかかってきた。

カルフォルニアの友人から。昔からの知り合いだが、今では新進気鋭の心臓外科医として活躍している。

5年前に彼の地に移って民間病院の部長として、心臓外科プログラムの立て直しに貢献した。

南カルフォルニアの医療世界は狭い。

彼の評判はすぐに広まり、つい最近、傾きかけた某大学病院の心臓外科プログラムを再建してくれとCEOから直々にオファーがあったのだ。

まあ、肩書きはともかく彼とは主に飲み仲間だった。

この世界は孤独なものです。

上に上がれば上がるほど、気兼ねなく話せる仲間が減って来るのはどこも同じ。

フェロー卒業したばかりの頃からの知り合いで、電話が来るときはいつも次のラスベガスでのどんちゃん騒ぎの誘いだった。

「俺を助けてくれないか」

「一緒に再建を手伝って欲しい」

「新しく作る心臓血管外科集中治療部の部長になってほしい」

アメリカに渡ってから十年ちょっとが過ぎようとしていた。







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